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TSUNAGU:つなぐー日米の架け橋として活躍する人物を探る
Activ8インタビュー・シリーズ

「TSUNAGU(つなぐ)とは“結ぶ”こと。働き手を探す人と仕事を探す人を結ぶ、異文化を結ぶ― かたちは違えど、私たちActiv8はより良き世界の実現のため「架け橋」となり日夜努力している方々に、心からの敬意を表します。Activ8の新しいシリーズ「TSUNAGU」は、ビジネス、教育、芸術、文化などを通じて日本とアメリカをつなぐ、インスピレーションあふれる人々を特集します。

第3回 スーザン・ミヤギ・マコーミックさん:JapanCultureNYC創設者・ライター・編集者

世界の文化の中心、ニューヨーク。そのニューヨークで10年以上前に「JapanCultureNYC」という情報サイトを立ち上げた日系人女性、それが今回ご紹介するスーザン・ミヤギ・マコーミックさんです。自らがライターでもあり、編集者でもあるマコーミックさんのサイトは、ニューヨークにおいて日本文化や日系コミュニティに関する色々な情報を英語で発信しています。

ノースカロライナの小さな町で育ったマコーミックさんは、幼少の頃は自分が日本人の血を引いていることをほとんど知らなかったそうです。母親が「沖縄」の出身であることは知っていたものの、特に実感を持つことなく育った彼女でしたが、私達の多くがそうであるように、大人になるにつれて自分のルーツに大きな関心を持つようになりました。

30歳になって初めて日本語を学んだマコーミックさんは、「言葉」を皮切りに日本文化への興味を一層強め、理解を深めることに努力を惜しみませんでした。そんな彼女の事を、周囲の人たちは親しみを込めて“Born-Again Japanese American(生まれ変わった日系アメリカ人)”と呼ぶようになったそうです。こうして日本の文化について深い造詣を得たマコーミックさんは「JapanCultureNYC」を立ち上げる事を決意し、自分の得た日本文化の知識を使ってニューヨークにある日系コミュニティとの絆を強めていきます。

多様な日本文化との懸け橋となる

「JapanCultureNYC」設立の主な目的は、日本文化の多様性を多くの人々に紹介する手助けをすることでした。例えば、アニメや漫画に興味がある人にアニメや漫画だけでなく日本食文化にも関心を持ってもらえるように日本食レストランを紹介したり、日本酒を嗜む人が日本美術を展示する展覧会の情報を得ることができる場所を提供するサイトを目指しました。様々な理由で「JapanCultureNYC」を訪れた人たちに、今まで知らなかった別の日本文化を発見してもらい、より新たな体験を広げてもらうことが彼女の狙いでした。「“ニューヨークの中の日本”を深く掘り下げたいと思っている人は、きっとどこかで私のサイトを見つけ、ニューヨークにある素晴らしい日本文化の数々を発見することができるはずです」。

アメリカ人が日本人の季節感から学ぶべきこと

(Photo) ニューヨークのクイーンズにあるフラッシング・メドウズ・コロナ公園。毎年桜が咲くこの公園で、ニューヨーク日系人協会は「桜祭り」を開催する。

ひとたび日本文化に触れることができたアメリカ人は、日本人の豊かな季節感からより多くの事を学べるはずだ、とマコーミックさんは説きます。生活のスピードを少し緩めて自然を愛でたり、仕事や生産性を追い求めるだけではなく、立ち止まって自然に耳を傾ける余裕を持つ。日本人が古来から持つそうした感覚こそが、自然と共存するという意識を高めていくのだそうです。彼女いわく、日本の行事や伝統の多くは季節を反映しており、そのたび毎に日本人は生活のペースをスローダウンさせて伝統や季節の恵みの大切さを思い出す。茶道にせよ、お盆の行事にせよ、日本人はこういった季節のイベントを深く愉しむ術を持っており、そこにはニューヨークの多忙な生活スタイルのなかでは感じることが難しい精神性や「なぜここに存在するのか」という複雑で繊細な感性があるといいます。「もし私たちが、日々の中でもう少し季節を感じながら生活することができたら、移ろいゆく毎日のちょっとした事について、今よりもっと感謝できるかもしれません」。

コミュニティに育てられて

(Photo) ニューヨーク日系人会の図書室にて、スーザン・ミヤギ・マコーミックさん(左)とジュリー・アズマさん(右)。

今日までにニューヨーク在住の多くの日系コミュニティの人々との関係を築いてきたマコーミックさんが自身のメンター(良き指導者)として特に敬意を払っているのが、「Different Road to Learning」の代表をつとめ、「Japanese American Association of New York (JAANY:ニューヨーク日系人会)」の副会長でもあるジュリー・アズマさんです。アズマさんの指導のもとにマコーミックさんは地域コミュニティへの多くの奉仕活動を続け、現在彼女自身もJAANYの副会長を務めるなど、コミュニティリーダーとして、地域イベントの広報役は勿論、組織運営の中心的役割も担うまでに成長しました。

これまでに彼女が手掛けたイベントの中で最も大きな成果を発揮したのが、「Project Bento(プロジェクト弁当)」と名付けられたボランティア活動です。新型コロナウィルス感染拡大によるロックダウンのために、自宅にいることを余儀なくされた高齢者達に、30人のボランティアを派遣してお弁当を届け続けたのです。このような「真のコミュニティ活動」を通じて、マコーミックさんは今まで彼女を成長させてくれた日系コミュニティに恩返しをしています。

(Photo)「Project Bento(プロジェクト弁当)で配布されたお弁当。

成長のためにはアドバイスを仰ぐ

マコーミックさんは自分のキャリアの中で壁にぶつかった時、アズマさんなど、周囲にいる先駆者達の知恵や指導に頼ることで、恐れや自己不信を捨て去ることができたと言います。「恐れがあると多くのことができなくなってしまいます。でもアドバイスを受け、それを少しずつ実行することで、徐々に恐れを切り崩して克服することができます。その繰り返しを続けることで、なりたい自分へと前進することができるはずです」。

まず小さなことから始めることで自分自身の恐れに打ち勝つ。そして次の一歩を踏み出すために分からない事があれば周囲に質問をし、アドバイスを求める。そんな小さなチャレンジの積み重ねのおかげで、彼女はニューヨークという日本から遠く離れた地にいながら、より深く日本への理解を育み、それを一人でも多くの人に発信することができるようになったのです。

◆JapanCultureNYC
www.japanculture-nyc.com

 

 

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