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TSUNAGU:つなぐー日米の架け橋として活躍する人物を探る
Activ8インタビュー・シリーズ

「TSUNAGU(つなぐ)とは“結ぶ”こと。働き手を探す人と仕事を探す人を結ぶ、異文化を結ぶ― かたちは違えど、私たちActiv8はより良き世界の実現のため「架け橋」となり日夜努力している方々に、心からの敬意を表します。Activ8の新しいシリーズ「TSUNAGU」は、ビジネス、教育、芸術、文化などを通じて日本とアメリカをつなぐ、インスピレーションあふれる人々を特集します。

マリアン・ゴールドバーグ(日本&アジア観光エキスパート、”マリアン・ゴールドバーグ・マーケティング・コミュニケーションズ(MGMC), LLC “設立者

日本の旅行業界で20年以上経験を積んだマリアン・ゴールドバーグさんは、日本文化を様々な方面から世界中に広めるPRの専門家です。彼女は『旅』という、人生を大きく変えるような体験を通して、思いを共有する人たちをつないでいます。

新しい(そして予期しないような)機会をつかむ

ゴールドバーグさんは常に、新しい役割や機会があれば躊躇なくなく取り入れてきました。ニューヨークのストーニーブルック大学で美術史と美術評論の学位(副専攻は歴史学)を取得後、最初の仕事のオファーで無料の観光大学院クラスを受講する機会を得ました。その後、旅行&観光マーケティングマネジメントの修士号を取得し、テレビの旅番組制作や旅行編集、観光教育、旅行マーケティングの分野で数年間働いた後、日本政府観光局(JNTO)の北米広報部長に就任。この仕事を通じて日本の『美』や『文化』に触れ、その虜になります。その後、彼女の日本へのあふれる情熱は、ご本人自身が予期しなかった方向へとキャリアを導いていくことになりました。

 「当初は、まさか自分が日本の観光の専門家になるとは思っていませんでしたが、1997年以来、様々なレベルで日本の観光マーケティングに携わったことをきっかけに、色々な道がひらけました」とゴールドバーグさん。現在はニューヨークを拠点に、長年にわたって日本の観光振興に関わる様々な仕事に従事しています。京都市観光局の米国代表をはじめ、日本の旅行会社や政府機関の観光コンサルタントやアドバイザー、旅行会議や消費者向け観光ショー、大学の観光学の授業でのゲストスピーカー、さらには、アメリカ日本酒学校認定の酒・焼酎アドバイザーの資格も持っています。

似ているからこそ、新しい文化について知りたい

日本とアメリカ両国は政治的・経済的にも似ていることが、互いの異文化に対する興味・関心を抱かせていると、ゴールドバーグさんは常々感じているそうです。両国とも民主主義の経済大国であり、国民を助けることに尽力していることから、日本は、アメリカが何よりも安心して交流できる東アジアの重要な拠点であると、彼女は考えています。

「中国はアジアの中で巨大な国であり、ロシアもまた威圧的な存在であることを考えると、その間にある重要かつ大規模で友好的な経済立国の日本は、私たちが互いの文化を探求でき友好的な関係を築くことができる存在なのです」。

 文化的な面では、多くの日本人がニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴなどの大都市に見られる「アメリカ的ライフスタイル」に魅了されているように感じているそうです。さらに、アニメ、J-Pop、電子機器、ユニークな料理などの、日本の現代文化のあらゆる側面に関心を深めているアメリカ人の若者たちがいることにも気づいていました。

 「私は、人と人とを繋ぐ人!」

最初こそ意図していたわけではありませんでしたが、人と人とを結びつけることがゴールドバーグさんに活力を与えているそうです。彼女の一番の仕事の思い出は、あるジャーナリストのために有名雑誌の特集を手伝った際、彼が後に妻となる人と出会ったことなのだそうです。そんな風に、旅行中に他の誰かと出会う、そして、この変化に富んだ偶然の繋がりこそ、彼女が人々に旅行を勧める原動力になっているのです。

 「私にとって旅とは、旅先で出会う人たちであり、旅を共にして理解を深め合った人たちであり、留守にしている間、帰るべき家で恋しく思ってくれている人たちのことなのです。そして旅を思い出すときそれはいつも、彼らと共にどう感じたのか、彼らのことをどう想ったかを思い起こさせてくれるのです」。

しかし、ゴールドバーグさんがこの仕事を始めた当初は、旅からこんなにも素晴らしいものを持ち帰ることができるのだということを人々に分かってもらうのがとても難しかったそうです。20年前は、遠く離れた外国に旅をすることに世間はそれほど理解を示していませんでした。「そこに行くにはすごくお金がかかるから」とか「言葉がわからないから不安だ」などと、多くの人たちは言い訳に終始していたそうです。こうした拒絶反応に対し彼女は、43回にもも及ぶ彼女自身の日本への旅の経験を通して感じた“人生を変えるほどの衝撃”を説明することで、少しづつその頑なな紐を解いてきました。また、彼女は、2つの異なる文化においてその違いを探すことよりも共通点を見つけることの重要性を強く感じているそうです。 

共有すれば、自分に戻ってくる。

ゴールドバーグさんは、自身の長年にわたる成功の要因は、自分の経験や考え方をオープンにシェアしてくれる同僚や良き師に恵まれたことだと言います。特に、ニューヨーク・タイムズ紙で女性初のニュース編集者として歴史に名を残した、故ベッツィ・ウェイドさんの思いやりには、とても感謝をしているそうです。ゴールドバーグさんが、ウェイドさんに初めて会ったのは、彼女が「トラベル・チャンネル」の制作調査員やプロデューサーをしていた時でした。二人は直ぐに打ち解け、その仕事の後もウェイドさんはとても協力的で、ゴールドバーグさんに旅行編集の仕事を持ち掛けてきてくれたほどでした。実際、ゴールドバーグさんがJNTOの広報部長の職に就き、その旨のプレスリリースを公開した時も、ウェイドさんは真っ先に彼女にお祝いの電話をくれたそうです。「ベッツィにはいつもものすごく助けられ、元気づけられました!」

そんなゴールドバーグさんは、「あなたが誰かを助ければ、彼らはお返しにあなたを助けてくれるでしょう」という言葉を信条としています。個人的なビジネスの損失を恐れるのではなく、観光産業全体がより良く進むために自分の見識を共有することを惜しまない、広報専門の仲間たちと協力することは、彼女の仕事にとって最も大切な価値なのだそうです。

旅を通して人生を見つめなおす

また、ゴールドバーグさんは、与えられた成長の機会に飛び込んでみることを常に心がけています。やりたいことがわからない時など、どこか新しい場所に旅に出ることにより、何らかの答えを見つけだせると思うそうです。

「チャンスはいくらでもあります。例えば、仕事が見つからないからといって落胆していても始まりません。求めさえすれば、あなたが思ってもみなかったような方向に導いてくれる、別の機会が必ずあるものです」。

彼女が特に強く勧めるのが、「JETプログラム(外国語青年招致事業)」への応募です。学位を問わず全てのアメリカ人が応募可能で、日本で外国語指導助手になるチャンスがあります。または、日本語が堪能であれば政府機関で国際交流コーディネーターになる道も開かれています。このプログラムでは、JET参加者が日本の地方で仕事をしている間だけでなく、むしろアメリカに帰国後により両国間の文化のギャップを埋めることに大きな成果をあげている、とゴールドバーグさんは強調します。JETの卒業生は、外交官、ジャーナリスト、陶芸家、日本酒の専門家にいたるまで、それぞれの分野でめざましい活躍を遂げています。

「JETプログラムに関わることで大きく自分が変わり、いろんな人に求められるような唯一無二の存在になれるきっかけをあたえてくれるはずです。きっと、あなたにとって、新しい人生の局面を導いてくれることでしょう!」

Marian Goldberg Marketing Communications (MGMC), LLC
https://goldbergontravel.com

 

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