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大統領選が終わり、新たなアメリカが始動しました。先日の就任式や政府記者会見などで見かける、演台のこのマークをご存知でしょうか? これはアメリカ合衆国の「国章」で、ホワイトハウスの大統領執務室のデスクにも刻まれているほか、デスク後方に国旗と共に並べられたアメリカ大統領紋章旗にも使われています。

Seal of The President of The United States with the USA flag background. US seal for Presidents day, 3d rendering. Presidential seal design isolated on a USA. US Coat Arms-Washington, 2 May 2019

国章の中央で翼を広げている鳥は「ハクトウワシ(Bald Eagle)」。ハクトウワシは古代から強さの象徴とされており、1782年に国章が制定されたと同時にアメリカの国鳥となりました。握りしめたオリーブと矢は「アメリカは平和を希求するが、戦いの準備はいつでもできている」というメッセージなのだとか。

正面から見ると「天狗さま」のようなちょっと滑稽な風貌がかわいらしいハクトウワシ。翼を広げた全長は平均6 ~7.5フィート(182~229cm)、平均体重は10~14パウンド(約4.5~6.5kg)ほど。飛行時速は約30マイル(約50km)、急降下のときには時速100マイル(160km)にもなる。勇壮なその姿はまさに「国鳥」の風格。

Wild Bold Eagle / American Eagle

ハクトウワシは冬になるとアラスカやカナダから餌を求めて南下してきます。特にミネソタ~イリノイ州の「Great River Road(グレート・リバー・ロード)」と呼ばれるミシシッピ川流域や、イリノイ川流域はウォッチングスポットとして有名。これらの川の一部は流れが速く水面が凍らないため、ハクトウワシにとって恰好の餌場になるためです。ミシシッピ川沿いには多い時には何百羽ものハクトウワシが飛来する。

Bald Eagle – (Haliaeetus leucocephalus)


シカゴ近辺から行けるお勧めのスポットをご紹介しましょう。

「スターブド・ロック州立公園」(Starved Rock State Park)
イリノイ西部にある広大な州立公園。夏はハイキング、秋~冬は「紅葉ツアー」や「ハクトウワシ・ウォッチングツアー」などが人気で、公園内には宿泊ロッジやキャビン(ペット可)も完備。(※ Covid-19 により人数制限あり)また、公園対岸にある「イリノイ・ウォーターウェイ・ビジターセンター」もウォッチングスポットとして有名です。

現地情報によると、ハクトウワシは寒さを好み視界の悪い雪の日を嫌うそう。ウォッチングには大雪を避けて風の穏やかな日の早朝を狙うとよい、とのこと。上記スポットに一番近い町は、1858年にリンカーンとダグラスの最初のディベートが行われたOttawa(オタワ)。州立公園までは車で15分(約8マイル)と近いため、前泊して西部の歴史ある街並みを味わうという“プチ旅行”もおすすめです。

コロナ自粛で外出もままならない昨今。密を避け、屋外で大自然の営みを体いっぱい感じつつたまにはリフレッシュしてみてはいかがいでしょうか。

関連サイト
https://www.starvedrocklodge.com/starved-rock-state-park/
https://www.nationaleaglecenter.org/

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