Press Release

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Press Release

向暑の候、皆様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

「ポストコロナ」へと社会全体の正常化が進み、途絶えていた行事の再開が目立って参りました。人と人とのつながりも活気を取り戻すなか、米国では5月に「アジア・太平洋諸島系米国人の文化遺産継承月間」を迎え、様々な分野で活躍するアジア系米国人の業績をたたえる行事が相次ぎました。

そして6月は「プライド月間(Pride Month)」です。ご存じのように、アメリカや日本など世界各地でLGBTQ(Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender and Queer)の権利尊重を訴える活動・イベントが実施されます。街にはレインボーカラーの商品やフラッグが溢れ、パレードやフェスティバルなどのイベントに多くの市民が参加します。

シカゴ・プライド・パレード、写真クレジット:Choose Chicago

この度、弊社はプライド月間にあたり、シカゴのNPO「センター・オン・ハルステッドに2万ドルを寄付いたしました。同センターはLGBTQを支援する社会福祉団体で中西部最大の規模を持ち、職業訓練やホームレス対策、LGBTQの子供を持つ両親への支援など、様々なプログラムを実施しています。その歴史は1973年に遡り、マクドナルド、USバンコープ、シカゴブルズなど大手企業や団体がスポンサーとして支援しています。支援にあたり、弊社の従業員でLGBTQにフレンドリーであることを理由の一つに入社を決めたJulia Whiteをアンバサダーに任命し、同センターの活動に関わっていく所存です。

創業以来、「人間は、生まれながらにして平等である」という人権尊重の信念に基づき、誰もが気持ちよく働ける職場作りを目指してきました。もちろん職場は自分がどんな人間かを声を大にして表現する場所ではありませんが、反対に隠す必要もありません。弊社で働く従業員は多様です。人種も異なればLGBTQメンバーもおります。

我々は「ストレート・アライアンス」と呼んでいますが、LGBTQであろうがなかろうが、お互いに気にしません。LGBTQについての知識を持ち礼儀正しく接します。大切なのはお互いが良い友人であることで、どこで生まれたか、どんな人を愛しているのかは問題ではありません。人材派遣企業として「人間がお互いに尊重しながら共存する社会」作りを念頭に置き、従業員が気持ちよく働き生活の糧を得ることができればと望んでおります。

今回の支援を決めた一つの理由は同センターがLGBTQ高齢者への支援に力を入れていることです。この世代は80年代にエイズ(HIV⦅ヒト免疫不全ウイルス⦆)というウイルスによって引き起こされる感染症)感染が急増するにつれ「AIDS/HIVはゲイがかかる病気」との差別が強まるなか、LGBTQの人権獲得のために闘い続けてきました。彼らのなかには加齢とともに孤独や貧困に苦しむ人々は少なくありません。LGBTQ人権活動の前進は彼らの貢献なしにあり得ず、尊敬の念をもって接するべきと思っております。

ライトフット前市長は黒人女性、また同性愛者であることを公言した初のシカゴ市長、21年のLGBTQイベントで 写真クレジット:同市長ツイッター 同市長ツイッターリンク

寄付は地域支援活動の一環でもあります。弊社が本社を置くシカゴ市は歴史的にLGBTQ支援に力を入れてきた街です。米国で初めて税金をLGBTQコミュニティーのために使った最初の市はニューヨークでもサンフランシスコでもなくシカゴでした。本社に近い「Lakeview」は全米初のLBGTQフレンドリーな地域として認められています。また、シカゴ出身のオバマ元米大統領の尽力により2015年に米連邦最高裁が同姓婚を合法と認めましたが、イリノイ州は連邦政府に先立ち2013年に同性婚を合法と定めています。シカゴ初の黒人女性市長だったライトフット前市長は、同性愛者であることを公言した米国初の大都市市長でした。また、エマニュエル元市長(現駐日大使)もLGBTQコミュニティを支援しておられました。

ここ数年、米国では反LGBTQの動きが広がっています。米小売り大手ターゲットは今年5月、プライド月間に向けたTシャツなど一部商品を陳列から外しました。従業員の安全を脅かす脅迫が理由です。テキサス州では今年6月、未成年を対象に自認する性別に合わせた適合手術、ホルモン療法などのジェンダー・アファーミング・ケアを禁止しました。フロリダなどに続く動きで、テキサスは同様の法案を成立させた16番目の州になります。

今回の寄付は弊社がLGBTQのメンバーであると広告するものでも強調するものでもなく、LGBTQは多様な人間社会における1つの種類にすぎません。そして、LGBTQへの差別は人種的マイノリティー(少数派)や女性への人権侵害と通じるものがあります。これからの若い世代が職場、そしてどこにあっても自分を隠す必要がない社会を作りに貢献できればと思っている次第です。

最後になりますが、全米のプライド月間関連イベントが安全に実施され、またより多くの方々が今月シカゴを訪れ6月17日と18日に開催されるシカゴ・プライド・フェスト(Chicago Pride Fest)や6月25日(日)に開催されるシカゴ・プライド・パレード(Chicago Pride Parade)を楽しんで頂けることを願っております。

関連サイト

センター・オン・ハルステッド(Center on Halsted)

シカゴ・プライド月間関連イベント

 

 

 

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